利用部位 | 種子 |
食効 | 咳止め、疲労回復 |
効用 | 6月頃に種子を集めて天日で乾燥させたものが生薬の杏仁です。杏仁(きょうにん)は、アミグリンを含んでいるので、鎮咳薬として、ぜんそく、せき、呼吸困難などに効き目があります。杏仁は、風寒、風熱、風湿、暑気などの外因によって発生した、せきでのどの痛みや渇きがあって口や鼻、皮膚などの乾燥と便秘を伴うような症状に適しています。また、含有する脂肪油は、腸内に入って潤滑の作用があるために通便もよくなります。 |
利用方法 | 飲料 |
飲料用法 | あんず酒:完熟果実と未熟果実を原料としますが、それぞれ別に作っておいてから混ぜてもよい。果実を採取してよく水洗いし、水を切り、約500グラムに砂糖300グラムを加えて、ホワイトリカー約1.8リットルに漬けます。冷暗所で約3ヶ月熟成させると、美しいこはく色の特有の杏仁臭をもった薬酒ができあがります。疲労回復や鎮咳去痰薬(ちんがいきょたんやく)として用います。1回30ミリリットルずつ1日2回食間に飲みます。 |
注意事項 | 杏仁は、多量に服用すると、含まれているアミグリンの分解により生ずる青酸の吸収が必然的に多くなり、頭がふらつき、嘔吐などを起こす場合があります、重症の場合はけいれん、意識障害、呼吸困難などの中毒症状が起こる場合があるので量的な注意が必要です。 |